真っ赤なブルーだ

昨日、練習後にTVをかけていたらYUIが歌っていて、その歌の中で
「真っ赤なブルーだ」
という歌詞があって、面白い、いい表現だなと思った。おそらく(僕の解釈として)夏や青春時代や、それらが持つ情熱と切なさを歌った歌だから、矛盾した表現でありながらもとても納得できる言葉の並べ方である。変わった表現だけど、あっているというか分かるというか、うんうんという感じである。
 思い出したのは、学生時代のこと。作文を書かされる授業があって、その時の同級生で紅葉の赤を
「眠い赤」
と表現した女の子がいて、こいつは天才なんじゃないかと思ったのを覚えている。「眠い」を形容詞として使っているのもすごいけど、その中に秋が持つけだるさや寂しさや、冬を待つ憂鬱さも含まれている。一種の才能でもあるんだろうけど、彼女にはそういう風に見えて感じているのだろうなあ、と思った。なんとなく、羨ましいなあ、と嫉妬に近い気持ちを抱いたものだ。絵の上手いひともそう。技術的なことはもちろん、そういう風に見えているんだと思うんだよね。いいか悪いかは別として、自分にない何かというのは羨ましく見えるものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。