偶然

 僕のライフタイム・ベスト映画に「マグノリア」というのがある。この映画の冒頭で、こんな不思議な話が紹介される。
 アメリカで1961年に起きた事件、シドニーという若者が自殺をした。ポケットには遺書が入ったことから自殺であることは確実視されていたが、途中から事件は殺人事件へと変わっていく。
 シドニーが9階から身を投げたまさにその時、彼の家である3階の部屋で両親が激しい夫婦喧嘩を行っていた。隣人たちの耳には殺してやる!などの怒鳴りあう声が聞こえていた。この夫婦が銃を持ち出して脅しあうことは毎度のことで、誰も気にしていたなかったが、今回は銃声が鳴った。なんと、母親が引き金を引いたのだ。(母親は「弾は入っていないと思っていた」と後に証言している)。実はその喧嘩に耐え切れず、シドニーが「終わらせてやる」と、銃に弾を込めていたのである。(同級生が現場を目撃していた)。幸い弾は父親には当たらなかったが、弾は窓を突き破り、屋上から落下し、ちょうど3階を落ちていたシドニーの腹に命中した。シドニーは即死。そして、3日前からそのビルの外壁に張られていた窓拭き用のネットの落ちた。撃たれていなかったら、助かっていたわけだ。母親は息子の殺害で基礎され、シドニーは自分自身の死の共犯者になってしまったのだ。偶然が重なりそうなったのか、はたまた何かしらの力が動いたのかあ。
 @8に書いていた、「男の子が水死体で見つかった池は、5年前に姉が水死した池だった」のニュース。あまりにも痛ましいニュースで、そればかり想像していたからそこまで偶然性に引かれなかったけど、ちょっと前に
「夫事故死の交差点、地蔵に毎日お参り 妻はねられ死亡」
というのがあったときに上の映画のことを思い出した。偶然なのか、何か意味があるものなのか・・。とにかく怖い。報道されてないだけで、こういうことって実はたくさん起きているのかなあ。

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