恐怖感

 昔ボクサーの友達に、殴られるのは怖くないかと聞いたことがある。普通の人間なら反射的に背中を向けて逃げるのが普通なんだけど、そうならないのがボクサーである、とのことだった。と言うとカッコいいけど、実は逆で、
「どこからパンチが飛んでくるかがわからないことのほうが怖い」
ということが本当なんだよね、と言っていた。どうしても反射的に顔を背けたり目をつぶったりするものなんだけど、そうならないように頭と体で恐怖を理解できる様になるまでが一つの壁らしいのだ。克服というと簡単だけど、そこにはセオリーとかメソッドはなく、ただただ「頑張る」しかないらしいのだ。
 ということを、昨日のラグビーの試合を見ながら思いだした。特にタックルに行く瞬間ね。ダッシュで向かってくる100キロ以上あるゴリラみたいな男の腰めがけて突っ込んで行くわけでしょ?ちょっと間違ったら相手の膝があたる可能性もあるわけで、いくら体を鍛えても不安はないのだろうか。きっとこれにも理屈ではない何かが必要に違いない。ある意味怪我覚悟で飛び込んだ方が、ビビッて弱腰で行くよりいいんだろうしね・・。

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