敵の敵は味方

 テロ関連のニュースで一番気になったのは「対ISIS、米露が協力」である。まさか、米露が堂々と協力関係を発表するなんて、50年前の人たちはどう思うのだろう。例えこの協力が実を結び、いつか本当にこのテロ戦争が終わった後、世界はどうなるのだろう。思想も価値観も何もかも違う二国。アメリカとロシアで分け合うことになるのか?それを争っての戦争になるのか?冷戦時代から協力関係まで来たのだから、何があっても不思議ではない。
 このニュースを聞いたとき、一番最初に思い出したのはアメコミ「ウォッチメン」である。ウォッチメンは冷戦時代、今にも始まりそうな核戦争に誰もが怯え、地球の残り時間を数えている世界での話である。世界が滅びる前に、世界一賢い男が考えた世界を救う方法は「全世界共通の敵を作る」ということだった。その敵を演出するためにニューヨークにテロをしかけ市民の半数を殺す、という話なのだが、現実の世界の敵は「全世界共通ではなく」、特定の国の利権を邪魔する存在でなんだよね・・。大儀だけの戦争なんてないことを思うと、もう利権の取り合いは始まっているのか?

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