VAR

 サッカーのネタTシャツである。ネタ元は、1966年のワールドカップイングランド大会、イングランドvsドイツの試合のワンシーン。イングランドの選手が撃ったシュートはバーに当たり、そのまま垂直に下に落ちた。これがラインを超えたのか超えていないか、という論争が今も続いているのである。

延長に突入し、前半11分。イングランドFWハーストのシュートはバーをたたいて真下に落ちた。ゴールラインを割ったかどうか微妙だったが、ディーンスト主審は線審に確認し、ゴールを認めた。西ドイツの猛抗議にも判定は覆らず、終了直前にハーストが決勝初となるハットトリックを決め、イングランドが4-2で初優勝した。 当時20歳だった西ドイツのベッケンバウアーは、「ボールの落下地点がはっきり見えた。あれはゴールではなかった」と後に振り返った。今でも「疑惑のゴール」論争が続いている。

この大会を観た年代の人たちは今でもこの話をするらしい。サッカー母国での大会であり、会場がウェンブリーで、さらに決勝戦での延長での出来事だからインパクトは大きいのはわかるけど、66年の出来事でいまだに揉めるのかよ!と半ば呆れるけど、これもサッカーの魅力の一つである。笑い話だろうけど、イギリス人とドイツ人が喧嘩すると、最後には「あれは絶対ゴールだからな!」「絶対ゴールじゃねえぞ!」と言って別れるらしい。笑

今大会からVARとゴールテクノロジーの導入で、微妙な判定に一定の判断が付けられることになったけど、なんとなく詰まらない気がする人も多いはず。あれはファールだよ!あれはゴールだよ!といつまで経っても揉めるのもフットボール文化のうちのはず・・。味気ない、が正しい表現かな。そのうち審判もなしでやる時代がくるのかも。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。