車への憧れ

子供の頃、夏休みとかクリスマスの長期休暇に入ると祖母の家にみんな集まった。夫たち(とでも言えばいいのかな)が集まって、車談義をしていたのを子供心に覚えている。子供の僕には内容はさっぱりで覚えてもいないんだけど、時々車庫に車を並べてはボンネットを開けて、男たちが中を覗き込みながらあーだこーだ言っていたのを格好良く思っていた。休憩時に汚れた手でタバコを吸う姿をみて、大人の男とはこういうものか、カッコいいなと感じていたんだよね。当時は「自分の車は自分でメンテナンス」するという文化があって、それが当たり前だった。

この前ふと父がどんな車に乗っていたのかなと気になって、聞いてみた。僕が子供の頃に大きな車で学校まで送ってもらったかすかな記憶があって、その車種が気になっていたんだよね。それがこれ。65年型RAMBLERという車種である。インターネットは便利なのもので、すぐに画像が出てきて話が盛り上がった。僕が小学生のだったのは30年以上前の話しだから、当時でもちょっとレトロなデザインだったんじゃないかと思ったりする。父は色々と思い出したようで、語ってくれた。残念なことに写真はないけど、記憶に刺さったちょっとした小骨が取れてスッキリした。
それにしても今と昔の車のちがいにびっくりである。今の車は完全にコンピューター制御で、何かに近づいたら教えてくれ、車線を変更するタイミングまで教えてくれ、スピードもコントロールしてくれる。タイヤの空気圧だって勝手に測ってくれ、ワイパーも水量によって動く速度を自動で変えてくれる。自動運転はすぐそこまで来ている。あと10数年すれば、運転は限られた人が楽しむ贅沢なものになっていることだろう。

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