法事

 法事に出かけた。親族ではなく、仕事上で世話になった人なんだけど、毎年この時期になると食事会を開いてくれていた人で、どうせならこの時期にということで出かけてきた。実は最近先生が「死」について気になるみたいで質問を連発して来ていたんだよね。死のなんたるかをわかっている訳ではなさそうだけど、少し掴みかけているみたいで、教育の意味も含めて一緒に来てもらった。お墓の場所が池袋駅から徒歩1分という立地で、見上げるとこれが摩天楼か!という場所であった。お線香をもらい、買ってきた花を供え墓石を掃除し、手を合わせた。先生はこれでいいの?みたいな顔をしていたけど、時々説明ではどうにもならないものがあって、こういう場合は実践の方がいいのかな、と思ったりする。こういう概念的なものって、教えるのが難しい。第一、こっちだって完全に把握していうかどうかも怪しいものもあるしね・・。
 亡くなったこの人と縁はそんなに深いものではないけど、不思議と心に残っている。僕が自分から墓参りをしたい、と思うのもないことだしなあ。人と人の繋がりは不思議なものだけど、まあ単純に受けた恩は忘れられないというか、食べさせてくれた飯は忘れられないというか、そんな感じなのかな。そう思っている事を生前伝えなかったことが原因何かもしれない。