衝撃映像

気球が落下する映像を見て、不謹慎ながら「呆気ないな」と思ってしまった。いいのか悪いのかわからないけど、今ではもっとえげつない映像が氾濫していることもあって「慣れ」があるに違いない。それどころか、
「映像があったんだ!」
と驚きもしないもんね。どんな事件だろうと何処かにカメラがあって、少し待てば鮮明な映像が見れるのは普通、ぐらいに思っているのかも知れない。でもこの映像は良くテレビで使われる「衝撃映像!」のような目を引くための形容詞ではなく、本当に起きたことなんだよね・・。この現実感のなさはどこから来るのか。
 やっぱり9.11の映像があまりにも強すぎたのかな。飛行機がビルに突っ込む映像、人々が飛び降りる映像、建物がバターのように崩れていくあの映像。アレ以降では世の中における、(少なくとも僕の中では)「衝撃」の基準値が変わったのだろう。映画もゲームも、全ての映像が塗り替えられ、「現実のほうがすごい」となった瞬間だった。今後この基準がより上に上がらないことを願うばかりだな・・。

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