いいものを長く

子供の頃、母方の祖父に靴の磨き方を教わった。革靴に、その革靴にあった油みたいなものを塗るんだけど、汚れた靴がまるで新品に戻る過程は楽しく、ピカピカに仕上げる事に快感があった。良い歳をしたおじいさんがピカピカの靴を履いていることにも格好良さを感じていたんだよね、もうその頃から笑。
昔の人たちは靴を大事にしていてマメに磨いたり、ソールが減ったら貼り直したり、リペアをしていた。気に入ったものはそれこそ一生ものの様に扱い、愛していたんだよね。僕のおじいさんが正にそうで、僕はそこに憧れみたいなものを感じていた。それがいい靴かどうか、子供にはわかりはしないけど、大事にしないといけないものである、という事は理解できてた。

この前、お気に入りの靴のソールが剥がれた。早速お店に持ち込んで、直してもらったんだけど、まるで元々何もなかったかのように帰ってきた。これからも長く履けると思と、とても満足である。より愛着が湧くものである。

その店に行った時、僕の前に50代ぐらいの男性がやはり靴を持ち込んで、インナーソールの張替えを頼んでいた。靴を覗き見したら、なるほど使用感はあるものの、良く手入れされている革靴であった。なんだかそのおっさんが格好良く見えた。笑

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