写真

 最近はフットサルの度に家族を実家に預けてから行っている。両親は孫を見たくてみたくてしょうがないので、割りと喜んでいる。で、フットサルを終えて戻ると、昔の写真がたくさん床一杯に広げられたりている。アルバムにセット出来なかった写真たちが順番もなにもかもテキトーに大きな箱に入れられていて、両親の若い頃の白黒の写真もあれば、僕ら兄弟のカラー写真も混ざっている。それらが一杯に広がっていたりするので、僕もついついみちゃうんだよね。
 昔はただの写真だったのに、今では新しい意味を持つ写真がその中にあるってとことに気づいた。それは、今はもう存在しない人たちが映っている写真である。今まではたくさんある写真の一枚だったのに、その人がもうこの世界に存在しなくなると途端に特別な一枚になるのだ。適当に一束を握ってパラパラと見ていたら、弟の修学旅行の写真の下に、最近なくなった僕の叔父の写真があった。腕を組みながら車のボンネットに腰掛けたカッコいい写真である。白黒の写真で、下のほうがちょっと変色し始めていたかな。何だか目頭が熱くなって、ちょっとウルって来てしまい、あわてて違う写真に目を移した。 
 弟の能天気な笑顔のカラー写真、そして叔父の白黒写真。その間には40年以上の年月と世界を半周した距離があって、よく考えたら人種も全然違うんだけど笑、間違いなく繋がっているんだよね。古い写真の中の叔父に流れる血は弟の体にも僕の体にも流れていて、僕の子にも繋がっていることを思うと、家族というのはなんとも不思議なのものであるかを再発見したよ。時間も距離も越えちゃってるんだもんね・・・。なんとも不思議だ。
 
 

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