all or nothing NFL

 アマゾンのこのドラマが最高に面白い。ドラマというか、1シーズン丸ごとNFLのチームに密着したリアリティショーみたいなものである。

良くアメリカ人はアメフトばかりを見て、それ以外のスポーツに関心を向けない。オリンピックなんてほとんど誰もみない、と聞くけどこのドラマを見たら納得である。なぜなら、NFLにはアスリートとしてのトップの奴らが集まっているんだよね。1メートル95cm120klの奴らがトップスピードでぶつかり合っているんだから、もう同じ人間とは思えない。走りながらタックルに向かってきた奴をジャンプで飛び越えたり、そういうやつを腕一本で止めたり。おそらく、人間としての最高の身体能力がここに集まっていて、そいつらが必死であやっているのだから、面白くないはずがない。もう、陸上とか見なくなるのはある意味当たり前かも知れない。体力自慢であっても分厚いプレイブックを覚えないといけないし、瞬時それを遂行しないといけないから馬鹿ではできない。

シーズン1ではカーディナルズというチームに密着している。ミーティングの様子から試合前・後のロッカールーム、選手の個人宅まで入っていく所も面白い。若手の台頭、ベテランのスランプ、要の選手の怪我など、やらせか?とおもうぐらいに話題に事欠かないのがすごい。

見ていて思ったのは、アメフトのチームはとにかくミーティングが多い。全体ミーティング、オフェンスチームのミーティング、ディフェンスチームのミーティング、スペシャルチームのミーティングがあって、その後各ポジションのミーティングもある。監督とコーチが行うミーティングもあって、さらに選手だけでもミーティングを行ったりする。大多数の人数で同じプレイを行うから、ある意味では仕方ないのかもしれない。一人でも違う動き方をしたら台無しなることもあり、2メートル違う男たちが「一歩左!」「右に30センチ!」みたいな話をしているのがすごく意外だった。やっぱり細かい所を詰められないチームは大きなことが出来ないんだよね。

それから、最後はやはり「気持ち」を重要視しているところも面白かった。1試合1試合をこなす度にどんどんチームの絆みたいなものが深まっていき、勝つのに一番必要なものは「強い気持ち」だということを感じていくんだよね・・。アメリカのNFLともなれば個人主義の合理主義じゃないか?と思っていたんだけど、このレベルでもそれか!とびっくりである。チームが追い込まれた時に、ただ相手を押し返すのが仕事という一番きついポジションをやっている一番のベテランが円陣を組んで皆に気合を入れる場面があるんだけど、もうこっちまで胸が熱くなったよ。スポーツをしている人は絶対に見ておいた方がいいドラマである。

まあ、こいつらチーム愛や気持ちの大切さを語ったその足で超高級車にのって豪邸に帰っていくんだけどね。そこはちょっと冷めるわ。笑。

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