分かっていたのに

 その人が亡くなったと時に、「最後のあったのはあの時か・・」と、思い出した。そして次に思ったのは「もっと会っておけばよかったなあ。いつでも遊びに来いと言われていたのに」ということである。皆にも偉そうにそういう話をしたことがあるし、ここにも何度も書いているように、僕らの行動にはすべて「残存回数」というのがある。僕はそれをわかっていて、そして意識しているつもりでいたのだが、こういうことになってやっぱりできていないのか、と自分自身にガッカリした。
 永遠に続くものはない。そして綺麗で素晴らしいものほど、早くに消えていくように思う。ものでも人でも。僕らに出来るのはそれらを力いっぱい握りしめ、最後の最後のそのギリギリの所まで引き止め、大事にすることである。最後の一瞬まで味わう尽くし、愛で、最後の一回でないように祈る。それぐらいしかないのかなあ。残存回数を意識しながら生きて行くのは辛そうだけど、ただ生きるより良く生きたいと思えば、こういうこと、一生懸命走れ、ってことなんだろな。でも・・・、分かっていても実践は難しい。2017はそこに挑むか。
 一年間お世話になりました。一年を大事にしなかったわけではないけど、2017年はより一層大事したいと思います。これを書きながら色んな人たちの顔が浮かんだけど、その人たちにとって実りの多い、報われる一年であるように祈ります。