ぴかっている

 こどもの成長の面白いところの一つに、どんどん言葉を獲得していくところがある。会話としての言葉だけでなく、自分の気持ちを表現するための言葉がたくさんあって、人と人が言葉を通じてコミュニケーションを図れることの素晴らしさと危うさを感じている。使える言葉が多くなったり、語尾を変えながら微妙なニュアンスを使ったり、「怒っているから!」と言いながら笑顔を見せて、実際に表現している感情と真逆の言葉をあえて使ったり、こんな子供のうちに高度なところまで行くんだな、と感心したりする。でもまあ、そのうち自我が芽生えてくれば嘘をついたり、逆にしゃべらなくなったり、言葉を選んだりするんだろうなあ・・、なんて考えると人間のコミュニケーション能力に年齢は関係ないのかも知れない、とも思ったりする。

 で、すごく面白いのに成長とともになくなっていくのが「言い間違い」である。本当は正しい言葉を使うべきだから治るのはいい事なのだが、そこにはちょっとした寂しさがある。うちの先生は
かんぱい→ぱんかい
るすばん→するばん
がヒットだったのだが、両方とも克服してしまった。で、今絶賛間違い中なのが
ひかる→ピカる
である。これがももう面白いんだよね。「今日ムーンがピカってないよ」みたいな感じで使ってくるんだよね。これもいつ治るか時間の問題かな、でも。本当、成長って不思議。