無念

 無念とはこういうことを言うのだろう、山中千選手の2RTKO負け。ボクシングってなんであんなに細かく階級を区切っているんだ?と思う事があるんだけど、そいう事すらを無意味にする試合だった。2階級も上の奴と殴り合うのはかなり危険な行為なのだが、それでも挑んでいった中山選手は純粋にカッコいい。これで引退になるのかな。多くの人はきっと後味の悪い幕切れ、キャリアの最後にもったいない、と言うのかもしれない。けど、どうしても納得いく終わりを探していた男の最後としてはこれぐらいの負け方もいいんじゃないのかな。ドーピング疑惑があった上、ルールを破ってもなおファイトマネーを丸ごと持っていくどうしようもない奴を、正義のチャンピオンがやっつける!という漫画みたいな展開だったら良かったけど、そうはいかいんだろうね。
 でもまあ、相手がアレだったから変な色がついているけど、最後の最後の力を振り絞ってリングにあがり、あっけなく散っていったかつてのチャンピオン。カッコいいよ。