人間臨終図鑑

最近山田風太郎の人間臨終図鑑を読んでいる。偉人や有名人がどう生きたではなく、どう亡くなったのかをまとめている珍しい本だけど、これが面白い。その人がどう生き、何をしたのかは割と知っているんだけど、どう死んでいったかは実はあまり知らなかったりする。この本では色んな人たちが亡くなった順番に並べられている。日本史がからっきしな事もあって、知っている人たちの分しか読まないんだけど、色んな死に方があるもんだと感心する。そして怖いと思うのは、生きている間に残した偉大な結果とか、犯した過ちと死にざまに比例する所が全くないとこ。どう死ぬかには、どう生きたかはあまり意味がないようだ。中原中也の死に方とブルーになるよ、これ・・。

人々が関心を寄せるような事件って良くもまあ途切れないものだなあ、と思ったりする。コインチェックの件のように、関係のない人にとってはどうでもいいものから、今回のように政府がやらかしちゃって、何を信じればいいのか分からなくなるようなものもまで、もはや何でもありなんだけど、一気に気持ち悪るさというか、不気味さが生まれるのは死人が出た時である。それも、誰かにとっては都合の悪い真実をそのまま墓に抱いてもっていくような、キーパーソンの死だとなおさらである。本で読んだだけだがロッキードもそうだし、ライブドアの時も沖縄で死んだよね。死因もはっきりせず、不慮の時故、突発的な病。精神を病んでの自殺だったりするといよいよ怖かったりする。