死ぬのが怖い

 先生が突然、「死にたくない~」と泣き出したそうだ。死について考えだしていることが前にも書いた。親類の葬儀に参加したり、飼っているメダカやミドリガメの死を経験する中で、ついに「自分自身もいつか死ぬ」という真理に気づいたそうだ。それで恐怖にやられ、号泣に繋がったようだ。四歳児が生意気に何よを悩んでいるんだ、と思うんだけど本人にとっては大きな問題なんだよね。
 実はちょっと前に二人で駐車場を歩いている時にも、
「人はどうやって死ぬの?」
ときかれたんだよね。
「歳をとったり、病気になったり、車に引かれたりとか。だから駐車場では手を繋げないといけないんだよ」
「みんな死ぬの?」
「そうだよ。生きているものはみんな死ぬんだよ」
「ふーん、いつ死ぬの?」
「決まってないよ。ちゃんとご飯を食べて早く寝れば健康で長生きできるかもよ」
みたいな会話を交わしたんだよね。
 こういう、「こっちだって正解は知らないよ」系の質問っていつか来るんだろうなあ、と思っていたんだけどついに来たかあ、という感じである。今週の彼は初めて観た「アイアンマン」に夢中でさらに、ご飯を食べてちゃんと寝れば大丈夫と思っているみたいで落ち着いてるようだが、油断は出来ない。