ブエノス・アイレス

 そういえば、オリンピックの開催地を決める総会が行われたのは、僕の生まれ故郷ブエノスだった。なぜブエノスだったのだろうか、理由はわからないけど、日本の招致団は地球を一周してきた訳だ。長い帰り道での雰囲気を考えただけでも、勝って良かったと思う。
 市内の様子や、アルゼンチンの町並みが写るかと思ったら全くなく、ほぼ室内の映像のみ。会見はフランス語と英語ばかりだし、もはやどこでやっても同じじゃないか?と思ってしまった。そもそもフランス語と英語が公用語ってことは、完全な貴族意識に基づくものだよね。なんだかなーって感じである。だからこそ久子様の存在が効いたのかな。 
 昔の社会では貴族が王様であり、選手はその奴隷だったんだよね。王様は選手を養い、自国のための名誉に戦わせていた。3つのスポーツの中から一つだけ選ぶという展開にも、その上から目線が見えてしまって、なんだか不自然な気もした。自分では何も出来ずに、ただただ待つだけの選手ってちょっと残酷な光景である。オリンピックの主役は選手のはずなんだけど・・・、って感じだよね。サッカーとかテニスとかゴルフにはそれぞれの国際的な晴れ舞台があるんだから、野球とスカッシュも入れてよ、と思うんだけどね・・・。