9.11

 もうアレから13年も経つのか。あの日の雰囲気は記憶にはっきりと残っていて、空気感は本当に重かった。地球の裏側の遠いどこかの出来事ではあったけど、それでも「明日からは何かが確実に変わる」という不穏な空気は初めて感じたものだった。何度も書いたけどあの映像はどんな映画よりもショッキングだったし、「現実にこういうことがありえるんだ」という、価値観の変化も起きた。崩れ落ちるビル、炎から逃げるために身を投げる人たち、それを追いかけるカメラ。映画のように落下地点にはもちろん、水なんてなかったんだよね・・。
 あれからテロ戦争という言葉が耳に入るようになり、それが今イスラム国に繋がっている。13年経ったのに言ってみれば状況は当時と変わらないし、もしかしたら悪くなっているのかもしれないけど、不思議なことにこっちに慣れが出来ていて、やはりどこか遠い国の他人事に感じられる。あの時感じた不穏な空気はきっともっともっと濃くなっているはずだけど、もうその匂いはあんまり感じないよね・・。いいのか悪いのか、そんな13年目だ。