不在

 久しぶりに実家に帰る。愛犬がなくなってから初めて帰ったんだけど、「不在」とはこういうものなのかを実感した。いつもならドアが開くか開かないかのタイミングで飛び出し襲い掛かってきてたんだけど、それがない。家の中でも常に足元で尻尾を振っていたのにそれもない・・。分かってはいたんだけどね・・、なんとなく足が遠のくまえに一番の薬であろう長男を連れて行く。やっぱり両親も喜んでくれて、何となく家の中の空気感が変わったかな。ついでに、これからも守ってくれるようにとお願いをする。一見、普通の家族の普通の光景なんだけど、そこにはちょっとした悲しみとちょっとした喜びが共存していて、それら両方を今後も抱えたまま時間を過ごして行くんだよね・・。これが「生きる」ってことか。