死んでも働かされるなんて

 故・淀川長治の姿をCGで作ったHULUのCMがなんとなくイライラする。動きも声も表情も似ていて、作っている人の真摯な姿勢は感じられるけど、それでも何となく嫌な気分である。そもそも、今この時代に淀川長治のことを知っている人はどれだけいるのだろう、という疑問もあるよね。さよなら、さよなら、さよならのおじさんという認識も今ではなさそうである。
 淀川長治は懐古主義を嫌い、映画の権威や形なんてどうでもいいから、出来るだけ多くの人に映画を見て欲しいという思い出活動してきた人だった。オンデマンドを嫌うことはないとは思うが、生きているうちに語ったことのある映画ならまだましも、語ったことのない映画についてコメントさせるのは正義ではないんじゃないか?と思う・・。そこが変な感じがするポイントなのかなあ。
 このCMのポリゴンはあえて荒く作られているけど、俳優をもCGで作れる時代はすぐそこまで来ている。アニメとかではなく、実写映画でもね。近い将来はマイケルもチャップリンもシナトラも健さんもが競演するアベンジャーズ的な映画が作られるかも知れない・・。