情熱の継続

 人数不足のまま仕方なく試合をこなしているチームを見ると、なんだか悲しい。やっている方も対戦相手も、見ている方も裁いている審判も運営側も微妙な表情を浮かべながらただ時間が過ぎるのを待つ。それはそれは寒い、いい大人が貴重な一日を捧げるに値する光景では決してない。
 でも、一番悲しいのはそこにあった情熱がなくなっていること、継続できなかったのか・・、という悲しさを目にする事にある。
 どのチームでもそうだけど、一歩目は最高に楽しい。チーム名を考えたり、ユニフォームを考えたり、理想図を話し合ったり。すべてが新鮮で楽しい。その輝きは経験したものにしかわからない高揚感がある。が、それを続けることは難しい。やらない、やれない理由はいくらでもあるからだ。仕事、生活、金、年齢、時間、人間関係。色んな事情があるだろうけど、人数不足で試合をこなさないといけないチームには
「最初あった何かが亡くなった、少なくなった」
ということであり、それを目にするのって部外者であったとしても悲しいんだよね・・・。
 毎年色んなチームが生まれ、おそらく同じ数だけ消えていく。チームなんてバラバラな個人の集まりだからそれが普通なんだろうけどね。でも、そうであったとしても最初にあった輝く何かが消えていくのはやはり悲しい。
 幸いながら僕が所属した、所属するチームは今なお生まれた時の大事な何かを保っている。今までも、今後もそれがどうなるかは自分たち次第であり、問われるのはチームへの愛、競技への愛である。永遠に続くものなんてないが、終わりが遠のくほどにもがきたい。