どう信じるか

 怪しい治療の話しってあるよね。これが健康にいい、あれが体にいい、はたまたこれでガンが消えた!というのもある。西洋医学のような市民権を得ているもの、そこそこ認知されている整体やマッサージ、人によっては疑問譜がつく鍼や灸。最近見かけたのでは「鍼・光線」というのがあって、逆の意味で興味がわいてしまった。
 僕は定期的に整体に通っているのでそれを信じているというか、自分自身の体験による効果を実感しているんだけど、この整体にだって良しとされている思想みたいなものある。これが正しい、という価値観というか、哲学があって、僕もそれを認めていて治療をしてもらっている。それを知り理解することで「ああ、だから効くんだよね」と納得できるのである。そして、これがあるからこそどんなに怪しそうな治療を見ても簡単に否定できない、とも思う。
 どの治療方にも(それがちゃんとしたものなら)同じように立てられている理論や正しいとされている哲学がある。あとは個人がその理論を吟味し選択すればいいだけなんだけど、これがまたそう単純でもない。例えば、どんなに変な治療法でも患者が10,000人いたら、一人ぐらいには効く可能性がある。なんで効いたのかの原因はわからないが、確かに効果がある、ということが。変わった水を飲んだだけでアトピーが軽くなったとか、便秘が治ったとかね。その一人以外の人たちにとっては全くの無意味なものでも、その一人にとってはそれが正解であり、すべてなんだよね。どんなに変な治療法でも。同じようなことが宗教にも言えるのかな、と。そう思うと最後にたどり着くのは「信じれば効く」という価値観であり、それこそ宗教なんだよね。