ジュラシック・パーク2とカーズ3

 子供といつ映画を見に行けるようになるのか、と考えたりする。それも東映マンガ祭り的な子供映画ではなく、普通のちゃんとした映画ね。5分もじっとしていられないから遥か先のことなんだろうけど、こんど公開される「ジュラシック・パーク2」系の恐竜映画と「カーズ3」はなんとか行けそうな気がする。今は恐竜に夢中だし、数あるおもちゃの中でも長い間飽きてこなかったのはカーズのトミカだけだ。
 子供の記憶では、父によく映画館につれて行かれたのを覚えている。何歳だったかは覚えてないけど、ディズニーの映画とかドライブインシアターの記憶があるんだよね。中には怖くてずっと顔を逸らしていたホラーものもあった気がするから、必ずしも教育上いいものばかりでもなかった気がするどね。笑。まあ、映画を見るようになっても照れくさくて映画の話なんてしないんだろうけど、一度ぐらいは見に行きたいかな。

麻薬戦争

 最近、ドン・ウィンズロウの「ザ・カルテル」を読み終わったんだけど、これが最高の面白かった。アメリカやメキシコの麻薬戦争についてのフィクションなんだけど、限りなく現実に起きているであろろう描写が多すぎて、面白すぎるんだけどそれと同時に落ち込んでくる話である。メキシコではいくつかのカルテルがあって、それらがアメリカやヨーロッパへの輸出権を争っている。縄張りはハッキリしているようで実はそうではなく、常にいざこざを起こしている。そこに警察や軍隊、さらにアメリカの捜査機関が加わっており、何がどう転んでも勝者のない戦いになっている。さらに政治家への賄賂も横行しており、政府よりも実は麻薬カルテルの方が権力があったりする。その世界で一番安いのは人間の命。相手側の誰かを殺せば、今度はその相手が報復をしてくる。さらにそれが新聞で報道をされると、報復はそれより酷いものになる。それもまた報道され、報復者はより酷い殺し方をする。それが過熱すると「より酷い殺し方合戦」になっていって、元が人間だったかどうか分からない死体が出来上がったりする。
 というのは今までの映画や小説などで良くある話。この本で面白かったのは、それに巻き込まれる名もなき人たちの人生も描いてくれるんだよね。自分が生まれ育った町が麻薬戦争の舞台の中心になり、昼間でも殺人が起きるようになり、人々はさり、町は空洞化していく。愛する町がどんどんさびれていく様子を見ながら、名もなく人は思う、なぜこうなったのかと・・・。その答えがあまりにも残酷過ぎて、つい泣いてしまった・・。おすすめです。