伝統か命か

この問題、ちょっと面白いよね。個人的には相撲協会はプロレス団体とそう変わらない印象だから、そこの伝統をまるで「日本国の伝統」とされると何だか違う気がする。なので、この問題は「命vs伝統」ではなく「命vs相撲協会の伝統」となるわけで、今論争になっている問題はかなりズレている気がする。命を優先しない伝統なんて意味ないし、そもそも命あっての伝統の引継ぎなんだから、考えるまでもない問題である。伝統とか文化とか歴史とか、大きい問題になっているけど焦った若造ががマニュアルにそってつい口走ってしまっただけの問題で、そこに文化とか思想とか伝統とか、何にもない気もする。

ただ、矛盾するかもしれないけど、「命より重い伝統はある」と言えないこの風潮は不自然な気もする。今のこの空気の中で「いやいや、伝統の方が大事でしょ」といった日には社会的に抹殺にされるリスクがあるので誰もそう発言しないが、命より大事ななにかはあるんじゃないか?とも思ったりするんだよね。今回の場合はさすがそんなことはないが、文化とか国家とかがそれに当てはまるかはわからないけど、誰かの命より、僕らの命より大事なものはあるんじゃないか?と思うんだよね・・。

それにしても走って助けに行くあの女の人たち、最高にカッコいい。ただ突っ立って見ているだけの男たちの情けない姿と言ったら・・。