自分で選ぶ

 脳腫瘍を患い、余命宣告を受けたアメリカの女性の尊厳死のニュース。世の中の受け方が真っ二つに割れていて面白い。自殺と変わらないと思う側、死ぬ権利はその本人にあると思う側。白黒がハッキリとつく問題ではないのは百も承知だが、宗教的な価値観が入ると余計難しい問題になるんじゃないか、という気がする。日本ではそうでもないけど、アメリカでは反対意見も多いようで、キリスト教の影響なのだろう。
 個人的には、なんとなく綺麗過ぎる話にまとめられている感じもあって、そのまま受けられないでいる。死ぬというのはそんなに綺麗なものではないんじゃないか?という気がするんだよね。でも、もう一方でもどうやって生きるかと同じように、どうやって死ぬかを選ぶのは自然なことなんじゃないか、と思わないこともない。そこに法律や国歌や信仰が介入していいのか?という問題もある。限りなく個人的なことでありながら、家族や友人や知り合いを嫌でも巻き込む・・。おそらくあの女性は「この日に死ぬ」ではなく「この日まで生きる」ってことを決めたのかなあ、と。まあ、こっちのが方が綺麗過ぎる話か・・・。