映像のインパクト

シリアでの化学兵器使用のニュース。サリンか毒ガスかの影響でぐったりしている子供に水をかけている様子、そしてそこから伝わってくる緊迫感や絶望感に大きなショックを受けたのは僕だけじゃないはず。映像には部分的にモザイクはかかってはいたが、僕にはそれがないかのごとく、鮮明に見えている気がした。

9.11の攻撃後、「攻撃の成功を喜ぶ子供の様子」という映像が流されたことがあった。後からあれは地元のお祭りで遊んでいる子供の映像であることがわかって、偶然なのか故意的な情報操作なのかはわからなかったが、情報は怖いなと感じたのを覚えている。なので、今回もこの映像も一瞬「本当の映像か?」と身構えたけど、あまりのインパクトに成すすべもなく心に入られてしまった。

報道の倫理規定みたいなものがきっとあって、この映像はOKでこれはダメ、というラインがきっとあるのだろう。震災の時の映像だって、国内と国外のではまったく違っていたのがいい例。でも、食事の時間のお茶の間で流せる「普通のニュース」というくくりの中で、あの映像はOKだったのか?とちょっと不思議に思った。確かに流血や欠損など、目に見えるグロテスクなものはなかったけど、同じぐらいにインパクトの強いものだったと思う。北朝鮮へのメッセージだったのか、それとも戦争への布石だったのか、顛末の行く末も気になるけどあの映像の評価のされ方も気になる・・。