華々しいネイマールの来日ニュースの裏で、ひっそりとこんなニュースがあった。
「ロナウジーニョ、去就の決断は来週以降」
現在所属しているアトレチコ・ミネイロを退団するのだそうだ。それも決して円満な退団ではなく、けんか別れの様だ。一度栄えしものは必ずや衰えゆくじゃないけど、ネイマールとロナウジーニョの対比に何かを感じずにはいられない。
世代なのか、僕はロナウジーニョの方が好きである。ネイマールのプレイは格好いいし、ビジュアルも良く笑顔も素敵だし、子煩悩な所とか、それらにまつわるいい話もたくさんあるけど、僕個人の印象として、ちょっとナルシストな感じがするんだよね。乱入してきた子供を抱き上げて写真を取ったとか、試合後に泣き出すところとか、ちょっと演出の匂いがするのである。それに比べロナウジーニョは自然であり野性であり、計算の匂いが全くしないところがいい。両者の間にはビジュアル的な差が大きく、もしかしたらそれが原因かもしれないけど(笑)、ロナウジーニョの天真爛漫さに特別な魅力があるのは誰もが認めるところだと思う。
ロナウジーニョは34歳だがオファーはまだまだあり、引退ということはなさそうである。ただ、放った輝きがあまりにも眩しいためか、少しパフォーマンスが落ちるだけで「もう駄目になった」と評価され、ヨーロッパでプレイしていないだけでなんだか都落ち感があるのも事実。マスコミとの関係もいいとは言えない。が、そこがいいんだよね。完璧でないところが。調子が悪いときはいてもいなくても変わらないけど、いいときは誰もが想像も出来ない世界を見せてくるあの「ワクワクかん」がいいんだよね・・。