マンデラ

 マンデラが囚人だった頃の認識番号が46664である。上から読んでも下から読んでも同じだし、6が多いことから何となく記憶の片隅に残っている。マンデラが亡くなったニュースをきいたときに思い出したのはこの番号の事と、彼が檻の中で過ごした時間が27年間だったという事である。

 マンデラの追悼ニュースばかりだ。もはや歴史上の偉人だし、世界中のリーダー達が一度に集うなんて、今後は考えにくいだろう。追悼式の中でオバマとカストロ(弟の方)が握手をしたらしいし、死んでもマンデラの影響は凄い。功績を紹介するのも当然だし、世の中に残したものを紹介するのもわかるんだけど、僕がいつも知りたいと思うのは、なぜ27年間のムショ生活に耐えられたのか、って所なんだよね。そこを耐えられたから偉大なんだ、って言われればそれまでだけど、そう単純な問題じゃないはず。映画や本での知識ではマンデラの獄中の様子を知ることが出来るけど、歴史の偉人としてではなく、一人の人間の弱さや悩みにこそマンデラの偉大さがあるんじゃないか、と思うのだ。

アパルトヘイトを終わらせたとか、自分が大統領になり白人と黒人の立場が逆転した後も白人に対する差別を許さなかったとか、全く休まなかったとか、亡くなった今美談しか流れないだろうけど、なんだかそれだけでは勿体ない様な気がするんだよねー。