外から見れば

3.11以降からなんとなく違う違う認識を持つようになったのは、「世界の中での日本」についてである。もちろん、「日常は実はありふれたものではない」とか「当たり前にあるものは当たり前ではない」とかというのもあるけど、災害にあった日本に対して各国が行ってくれた支援を通して、世界の中における日本の立ち位置が何となく見えてくるものである。大国からの支援はもちろん嬉しいんだけど、お世辞にも裕福とは言えない小国からの支援もたくさんあったんだよね。サモアが820万円、トンガが900万とか、もはや金額の問題ではなく、
「とりあえず今出来ることを・・」
という気持ちが伝わってくる行動だったのである。もちろん、国際関係にこんな美しいだけの話はあるはずがなく、義捐金も外交の中での1つなんだろうけど、それでも多くを持たない者の精一杯の施しにはハッキリとした善意を感じる。日本は不思議な国で、メディアなどで「自国がいかに駄目で、周りから嫌われている国であるか」を盛んにアピールしてくれるけど(アメリカみたいにアメリカ最高!となるのもどうかと思うけど)角度を変えてみれば見えるものも違うんだよね。国と国の関係は突き詰めれば人対人になるわけで、直接的な被災者じゃない僕でもこの国々の恩を受けている事になる。と言うことは、日本の国民はみんなそうってことか。
はっきり言ってその国のことは何も知らないし、今後の人生の中でその国を訪れることもないだろうけど、その国の名前を聞いたときに、
あ、あの時に支援してくれた国だ
という認識を持つだけで多くのことが変わるんじゃないかと思う。