時間

 プライムサービスに加入すれば、最短当日で荷物を届けてくれるアマゾン。ついにここまで来たか・・。このサービスは本屋さんとかに死刑宣告に近い何かを提示しているように思えて仕方ない・・。まあ、本屋には本屋のいいところがあるので無くなることはないだろうけど、気になるのはこの時間短縮至上主義な価値観だよね。ただでさえ早い社会のリズムが、これでより早くなったことにちょっと危機感を感じる。
 新幹線に放火が起こった日、電車のダイヤがとんでもなく乱れ、大きな混乱が起きたことがあったよね。あの時に思ったのは、放火のやつは殺しちゃえばいいんだけど、一日電車の時間が乱れただけで機能しなくなる社会もおかしくないか?ということだった。交通網を秒刻みで組み、尚且つそれをずっと回さないと社会が機能しない、この状態は実は危険なのかもなあ、という事だった。誰もが常に時間に追われる世界でゆとりとか余裕とか、ストレスフリーとか、ただの(笑)で終わっちゃうよね・・。
 ネットで買ったものがすぐに来てくれるのは本当に嬉しい。注文確定のボタンを押した瞬間から、誰もが首を長くしてチャイムが鳴ることを待っている。僕も今、海外から届く荷物を待っている。「待っているあの時間が楽しみなんだよね~」という価値観は存在しない。金を払ったらすぐに欲しい。よーくわかるよね。わかるけどねえ・・。
 いつか、当日お届けが当たり前という時代が来るんだろうなあ。便利は便利だろうけど、それって幸福になっているのか判断が難しい。商品がすぐ届くことの便利さや嬉しさにはいつか慣れるが、「商品が届くまでの時間」に感じるストレスはどんどん大きなものになっていくに違いない。

ヒヤヒヤ

 うちの先生が救急車を初体験してしまった。昨日から高熱が続いていて、今日病院に連れて行こうとしていたところを倒れたらしい。意識をなくし、口から泡みたいなものが出ていたとのこと。その直前までは元気に遊んでいたのに、である。文字にするとなんでもなく思えるけど、間接的にきいた情報だけでも心を持っていかれる緊迫感があり、正直怖かった。病院で診てもらった結果、突発性発心による発熱、それが長時間続いたための出来事のようだ。今も熱が続いていてまだ心配だが、まあ子供にはあるものらしい。僕は後から事の成り行きを聞いたけで、そのときのパニックを味わってはいなけど、それでも理屈抜きの「怖さ」を感じた。病気やケガのない成長なんてないだろうしね・・、その度に今のように心配事に襲われると思うと、違った責任を感じる。