適切ではないけど、違法ではない。

 都知事の会見が、予想されていた通りの「適切ではないけど違法ではない」ラインをなぞる形になっていて、やっぱりか!という感じである。そもそも政治家が政治家のために作った法律なんだから、何かの罰が与えられるはずがない。「法律」と「道義」、どちらが優先されるべきなのだろうか。
 これ、ちょっと前に話題になったパナマ文章と同じ論点である。税金逃れではあるが、これも違法ではないんだよね。その国の安定した公共サービスや安全性や便利性をともに作った売上でも、そこに税金は落とさない。試されるのは経営者の倫理観なんだよね。このパナマ文章で話題に上がった税金逃れに関しては、僕はあまり悪いことだとは思っていなくて、なんていうか、経営者だったら最も利益を守る方法をとるのは当たり前に思えるんだよね。そりゃあ公共に対する責任はある程度あるとは思うが、民間企業なんだから保身を一番に考えるのは自然なことだと思う。良いことではないし、すごく貧しい、格好悪いことだとは思うけど、納得はできる。
 が、都知事ややっぱり別だよね。公人だし、自分で作った金はなく人の金だ。見本にならないといけない立場でもある、「リーダー」なんだよね。自己犠牲の見本になるべき人が、てめえのことを一番に考えてあれもこれも買ってしまうなんて・・・、あり得る人の形として一番「ダサい」と思うんだよね。もっというと、正しいことながら法律は破ってもいいから人道は守れよ!と思う・・。人に噛みつく時はよかったんだけどね・・。権力側に立つと人は変わるってことか。いや、最初からそうだっただけかあ。