カワゴエシェフが何やら言っちゃったらしいね。貧乏人が高いものを食ってもわからんだろ、ってことらしいけど、確かに今の世の中では受け入れられない言葉である。叩かれる要素を提供しているようなものだし、第一、本人が世の中で作ってきたイメージとは違うよね。
僕の食べ物に対する情熱が人一倍低いことは何度も書いてきたけど、言い方に問題はあるにしろシェフのいう事は案外間違いではないんじゃないか、と思う。グルメも他のものと同じで、ある程度の事を理解するのにある程度の訓練は必要なはずである。「高いもの=いいもの」という構図は合っているかどうかは別として、普段からいいものを食べている人の方が複雑な味を感じられるはずだよね。世界一おいしい食べ物が「テリヤキマック」の僕でもそう思うんだから、多くの人もそう感じているはず。言い方の問題か。それから、ああいうレストランの値段って食べ物だけの値段ではなく、サービスや「雰囲気」、そこでお洒落に食べているという「空気」の値段も含まれているんだよね?それを楽しめるのも文化の豊かさの一つだと思う。自分からそういう「高級」と呼ばれる場所に行って、水にいくら取られた!という発想が浮かぶ事こそが貧しさだ。が、そこにその人の年収は関係ないよね。どっちもどっちか。