映画の敗北

 テレ朝の日曜夜9時からの映画枠「日曜洋画劇場」が「日曜エンターテインメント」という名前に変わるらしい。変わらずに映画は放送するが、ドラマやバラエティも放送するという。おそらく映画では視聴率が取れない、しかし「洋画劇場」には45年の歴史があり簡単に切るわけにはいかない、波風が立たないように先ずは名前から・・・、という事なのだろう。映画ファンとしては淀川長治の解説と「さよなら さよなら さよなら」に育てられた想いがあるだけに実に寂しく、くやしくもある。淀川さんが死んでからは選別した映画を流すというより、今度やる映画の関連作や前作を流す「宣伝番組」になっていたんだよね。視聴率が悪いのは映画が人気がないからではなく、違うところにもあるんじゃないかと思わずにはいられない。ガキの頃に偶然テレビで流れた映画を見てしまって、それがずっと心に残っている人って多いと思う。映画にはそういう力っていうか、誰もが教えてくれない何かを教えてくれる役割もあると思うんだよね。実に残念だ。こうなったら昼間のTV東京にがんばってもらうしかない。