花粉症

 朝から薬を処方してもらうため、病院に出向く。人気の病院なのか土曜日だからなのか、9時から診察開始なのだが15分前には10人ぐらいの列が出来ている。僕も列に並び、診察カードと保険証を出して取り合えず待機だ。
 診察が始まるともう戦争状態。暴れながら泣き叫ぶ子供、子供に負けじと大きな声を張り上げ患者を呼び出すナース、うるさくしている子供を叱る親。もう、薬もらうだけなんだけどなあ、と我慢をする僕。9:30ともなると診察室も待合室も混んでくる。座れずに待っている人も多い。病院だから仕方ないけど、ゴホゴホと派手な咳を繰り替えす人もいて、いい環境とは呼べない。気付けば7割以上の人たちはマスクを着用している。そんな中、丸腰の僕・・。走り回る子供、泣き叫ぶ子供、それを叱る親、咳を繰り返す大人、大声を張り上げるナース。僕の頭の中では野戦病院の映像が浮かんだのは言うまでもない。
 そんなこんなんで、やっと薬をもらって病院を後にする僕。朝から薬を服用していなかったので、もらったそばから袋に手を突っ込んで一つだけだして飲み込む。手が震えていれば通報されても文句は言えない状況である。ああ、花粉症・・。今後の人生、この季節が来るたびに僕はこれを体験するのである。面倒さや不便さよりも悲しさを感じるぜ。