くまモンのテディベアが発売されたニュースに複雑な思いを抱いた。受付を中止するほどの取り合いになったそうで、オークションなどではすでに転売が始まっているという。定価が三万ってところで既に面白いんだけど、これはもうゆるキャラとは呼べないよね。
ゆるキャラというのは、市町村などが作ったマスコット達の隙というか、ユルさを面白おかしく楽しむ、限りなく悪意や皮肉を込めたネーミングなんだけど、クマもんに代表される最近のゆるキャラは完成度が高く、もはやユルさは見当たらない。明らかに商売を目論んでのデザインだしね。本来のゆるキャラは3D化されることすら想定していないから、ぬいぐるみを作ろうと思ったら大変だったとか、いびつな形の変な物が出来上がったとか、そういう話がたくさんあって、そこが面白かったんだよね。それこそ一般公募から集まったデザイン、市長がかってに作ったデザイン。その完成度の低さがいいところだったのに、幅広い層に間違いなくウケるデザインはもはやゆるキャラとは呼べないのだ。で、そこに出てきたのがフナッシー。掟破りに喋ったりもするその在り方はもはやゆるキャラかどうかもわからないけど、何かを壊してるところがいいよね。
ゆるキャラというものを作ったみうらじゅんはどう思っているのかね。定義が変わった「ゆるキャラ」。いまこそ商売になるのに。