心の闇

 サカキバラセイト事件の時に良く聞かれたのが「心の闇」という言葉だった。この言葉事件の異常性や残虐性、そしての理解出来なさを表す言葉として便利に使われた。便利に使われはしたけど、その中身や意味に対しての定義というものはなく、どんな偉いが学者や心理学者でも結局は説明できなかった。何が少年をそこまで駆り立てたのか。誰も説明できないから、そいつの頭がおかしかった、心の闇がそうさせた、で終わっちゃったんだよね。
 今回の佐世保の事件。その前に起きた事件後、佐世保市では学校では命の尊さや大事さを説く授業を行っているのだそうだ。道徳や命の特別さ、大事さを教えるのも大事なことだが、残念なことだけど人に暴力が備わっているってことを説明するべきだと思うんだよね。殺人に到る人と僕らの間には高い壁はあるが、地続きである。向こう側の落ちる可能性は低いが、ゼロでないと教えて方が「命は大事」と説明するより自然で正直な対応だと思うんだよね・・。