顔に刺す

 練習前に整体に行く。この整体は@25の紹介から行き始めた医院で、それ以降お世話になっている。@25も通っており、今日院長から「花粉症に効く治療をと言付けをもらっています」と告げられた。どうやら@25が心配してくれていたらしい。
「もしよろしければやりましょうか?」と院長からきかれ、そんな事は気にせずにやってくださいよ、と返した僕ではあったが、
「いや、実はこの治療は鍼なんですよ」
足首を直してもらったときの治療で鍼は経験済みの僕、
「ぜんぜんいいですよ、お願いします」と返したところを店長が
「刺すのが実は顔なんですよ・・・」
一瞬たじろぐ僕・・。だが、もう後には引けないし(笑)、少しでも症状が緩和されるのであればやるしかない、というわけで刺してもらった。眉間と鼻のてっぺんと両ほほに計4本さしてもらった。痛くないと言ったら嘘になるけど、感覚でいうと「刺す」より「入れる」って感じなんだよね。毛穴に差し込む、みたいな。効くかどうか楽しみである。
 鍼をさしたまま10分ぐらい横になっているんだけど、その間目にブラブラ揺れる針がずっと視界に入りっぱなしだった。自分の顔に何かが刺さっていれそれをずっと見ているのは不思議な気分である。

10周年

sevi_emblem 僕もフットサルを始めてそろそろ10年になろうとしているんだけど、その間に色んなチームが生まれては消えていった。千葉県のフットサル界なんて狭いものだけど、それでも毎シーズンのように新しいチームが生まれ、それと同じぐらいのチームが解散したり合併したりなくなっている。発足当時はすごく強いチームで周りから注目を集めていても気付けば解散していた、なんてのはザラでチームを長く存続させることは凄く難しいことである。チームというのはバラバラの個人の集まりで、それらをまとめるのは特別なにかが必要だ。最初は楽しくても長く活動を続けるうちに面倒なことや大変なことが重なり、自然と人の結束は薄くなりやがて消えていく。よくある話である。
そんな中、SEVILLANASが10周年を迎えるらしい。もうそんな昔になるのかとビックリである。僕はたまーに参加するぐらいだけど、それでも思い入れがあるチームなので素直に嬉しい。SEVIは競技思考ではないが、きっちりと隔週の活動をずっと続けてきた。2,3年で消えていくチームが圧倒的に多い中、まったくブレずにこれだけ長く活動を続けてこれたのはきっと、このチームにその「特別」な何かが備わっているということでしょう。多分だけど、仲間や競技に対する姿勢が正しいんだよね。これはもう、尊敬以外に言葉が見当たらない。10周年記念ピステのデザイン依頼が入りました。楽しみですね。

日本アカデミー賞

 野球があったり、サッカーがあったりと急がしい日にシレーッと日本アカデミー賞が行われていた。ザッピングしながら見ていたけど、舞台に上がる受賞者達は毎年同じじゃないか?と思ってしまった。ハリウッドと比べてはいけないんだろうけど、いつも同じ俳優たちといつも同じ女優達ばかりがイマイチ気分が載らなかった。層が薄いのか、規模が小さいのか、理由はたくさんあるんだろうけどまあ仕方ないことである。きっとどうせ作品賞もヨシナガサユリ様の「北のカナリアたち」が持っていくのだろうなあ、と思っていたけど、なんと「霧島部活やめるってよ」が受賞してしまった。これはかなりの英断じゃないでしょうか。有名な人もほぼいないし、大作というわけでもなく、「北のカナリアたち」が持つような「重厚な作品感」もない。「霧島~」は口コミで広がっていった作品ではあったが、人気になった頃に上映は終わっていた、という微妙なタイミングラグもあって見れなかった人も多かったんじゃないかと思う。それでもその口コミによってあっちこちで話題にあがり、再上映があったりと「内容」が評価され人気に繋がったのだ。最近流行りのTV局主導の大量スポット映画ではないんだよね。作品の面白さだけでなり上がった、それが「霧島~」であり、その部分が受賞に繋がったに違いない。これはいいニュースだ。

免許

 免許の更新に出向く。毎度ながら面倒な手続き、おまけに僕はバッチリ違反者講習。待たされるのが嫌なので朝一で行くも、面倒なところはやはり変わらない。
 思えば免許というのは全国民を対象にした制度なので、来ている人は千差万別。若い人も年配の人も同じ列に並んでいる。当たり前の事と言えばそうだけど、普段の生活では同年代と接する事が多い事に気づく。高齢者も結構多いんだよねー。
 今回は最初から寝ている若い奴がいて教官に注意されたところ、大きな声で
「うるせーよ!!」
と反抗。しぶしぶ話しを聞くかと思ったら課、今度は携帯電話を持ち出してはいじりだす。また教官が注意に行き、しばらく口論になっているところに今度は関係ない奴が、
「おめー邪魔だから出て行けよ!」
「何だと!」
「うるせんだよ!邪魔なんだよ!」
と一触即発状態。仕方なく両方をなだめる教官。いい大人が何やっているんだよー、早く講習始めてよ、ただでさえ長いんだから、と思う周り。次こそは普通講習にしたいと思う僕であった。

映画の敗北

 テレ朝の日曜夜9時からの映画枠「日曜洋画劇場」が「日曜エンターテインメント」という名前に変わるらしい。変わらずに映画は放送するが、ドラマやバラエティも放送するという。おそらく映画では視聴率が取れない、しかし「洋画劇場」には45年の歴史があり簡単に切るわけにはいかない、波風が立たないように先ずは名前から・・・、という事なのだろう。映画ファンとしては淀川長治の解説と「さよなら さよなら さよなら」に育てられた想いがあるだけに実に寂しく、くやしくもある。淀川さんが死んでからは選別した映画を流すというより、今度やる映画の関連作や前作を流す「宣伝番組」になっていたんだよね。視聴率が悪いのは映画が人気がないからではなく、違うところにもあるんじゃないかと思わずにはいられない。ガキの頃に偶然テレビで流れた映画を見てしまって、それがずっと心に残っている人って多いと思う。映画にはそういう力っていうか、誰もが教えてくれない何かを教えてくれる役割もあると思うんだよね。実に残念だ。こうなったら昼間のTV東京にがんばってもらうしかない。

広告

ヤフーのトップページの両サイドの広告は正直邪魔である。あれが何時からあったのかは覚えていないけど、最近だよね多分。おとなしい広告のはいいけど、派手な色とかだと目がチカチカしてしょうがない。中島らもが言っていたけど、空いているスペースがあれば埋めたくなるのが広告に携わる人間の性らしい。あの余白はきっと長い間すごく魅力的な余白だったに違いない笑。
広告も媒体によってどんどん進化しているよね。スマートフォンの画面の下に帯状に入っているあの一行広告、絶妙にボタンに近いに配置になっているでしょ。なんどか押してしまって新しいページが開いた人は多いはず。広告もここまで来たか、と思ったけど最近ではその上がある。
最近チェスのアプリを使っている。もちろん、タッチパネルでコマを動かすんだけど、いきなり画面全体に広告が表示されたりする。その会社がリリースしている違うアプリの広告なんだけど、コマを移動しようとする時に表示されると触ってしまい、ブラウザに繋がってしまうのだ。これでカウンタが1増えるのか、なんて姑息な手段なんだ!とちょっとビックリだけど、無料のアプリだし何か課金をされるわけじゃないから、しょうがないかと思ったりする。広告はもう、いかに興味を惹かせるか、から、いかにクリックさせるか、になっているのかな。

ゼロ・ダーク・サーティ

zero-dark-thirty-posterゼロ・ダーク・サーティ
監督 キャスリン・ビグロー
出演  ジェシカ・チャステイン、ジェイソン・クラーク 、ジョエル・エドガートン

 ビンラディン死亡の一報が流れた時、ああ、そうなんだーと案外冷めた反応だった事を覚えている。9.11の直接的な被害者では限り似た反応の人が多かったはず。僕自身もそうで、まだ追いかけていたんだと思ったの共に、オバマが発言した
「正義はなされた」
の一言にアメリカの執念というか、そりゃあ地獄の底までも追いかけるか、と思ったのを覚えている。

 前評判通りの内容で、すごく良かった。特に最後の30分は、前作の「ハート・ロッカー」の爆弾解体のシーンのあの緊張感がずっと持続している感じで片時も目を離せない状態。ビン・ラディンを殺したという史実はみんな知っているけど、「どう殺したの?」は誰も知らないため一つの注目ポイントだったため、尚更だ。配役も良く、最後まで飽きさせない展開は見事。
 すごく面白かったんだけど僕は主人公の事が最後まで好きになれず、その部分でなんだかもやもやが。最初から最後までビンラディンの追跡にしか興味がなく、内面もあまり描かれない。襲撃された後に変化があるかなと思ったらそうでもないし、終始同じテンションなんだよね。もう嫌だとか疲れたとか、あれば良かったと思ったんだけどね・・。同僚が事件に合う時に内面を少し見せるが、その後も変わらず。まあ、最後にシーンで説明される様に彼女にはそれしかなく空っぽなのだ。「ハート・ロッカー」でも主人公は家に帰ってからスーパーのシリアル売り場の中で何もない自分を発見する。ガキに「歳を取ると好きなこともどうでも良くなっていく」って話すんだけど、彼にはまだ一つだけ爆弾解体があり、最後にはそこに戻っていく。それに引き替え彼女は行く所もなく帰る所もなく、する事もないんだよね・・。明らかに演出なんだろうけど。

練習

 今日も市リーグからの練習のダブヘッダー。試合はいつも通り、
「最後に蹴ったのはこの前の試合かな?」
でお馴染みの天才の活躍で何とか引き分けに持ち込んだ形。練習をしていないのにああいう事をされると我々の立場がなくなり困ります笑。
 で、終わってからダッシュで浜野に集合。ここに来てけが人も多く、時期としても中途半端だが、ぶれる必要はない。チームが存続している限りは休息はあっても休みはなく、時間があまるという事も決してない。個人の意識一つだけで変わるもは多く、やれることは常にある。ピラミッドの土台を築くのは大変で、失いやすいものでもある。シーズンオフだからって何か変わるってことはないぜ。

メッセージ

タケシとキムタクが出演しているトヨタの新しいcm 。今回はひょっこりひょうたん島をフューチャーしている。ひょっこりひょうたん島と言うより、ひょっこりひょうたん島の歌の歌詞を押しているよね。
悲しいこともあるだろさ
苦しいこともあるだろさ
だけど僕らはくじけない
泣くのは嫌だ、笑っちゃおう
進め!!
という歌詞なんだけど、かなりストレートなメッセージである。感動的なCMになりすぎないように、あえてこっちも人形になると言うギャグを入れているんだろうけど、手を振りあうシーンはやはり感動的である。人形なのに。普段TVで流れのは30秒ver.で、これが1分ver.。こっちの方がぜんぜんいいね。

 震災以降、ムダに感動を押し売りしてくるCMがすごく増えたなかで、このCMはすごくスマートにはっきりとしたメッセージを表現している。ちょっとした温かさが伝わるほどに鮮やかだ。ちょうど「すすめー!」のところでREBORNの文字を画面に出るんだよね。「進めとREBORN」を重ねるなんて、格好良すぎる。

匂い

サッカー選手のオノシンジがオランダに移籍したときのインタビューが印象的で、未だに覚えている。正確に覚えているわけじゃないけど、
「この街はどうですか?」
ときかれ
「空気が気に入った」
と答えたんだよね。普通の言葉だけど僕はそれをきいて、オノシンジは成功するに違いない、と思ったのを覚えている。なんか、サッカー選手ならではの答えでもないし特別な言葉でもないけど、繊細な性格と言うか、優しげな人柄が表れている気がしたのだ。「空気が気に入った」には色んな意味が含まれていそうだし、実にいい答え方だと思った。
 たしかにいつもと違う場所に行くと空気の違いを感じる。「いつもと違う風景」は新鮮だし、知らない場所というのは刺激的だ。国内でもそうなんだから、国外ではなおさらだ。フランスに行ったときもやっぱり、音や匂いの違いを感じたし、それが旅の魅力だとも思う。
 少し前に、世界中を旅するバックパッカーの人の話をラジオでやっていた。その人は世界中を放浪して、少し日本に帰って金を稼いでまた海外に出る生活をしている。一年中を旅している人で、行った国は数知れずという、いわば旅のプロである。インタビュアーが当たり前の様に、
「何がそこまで旅に掻き立てるのですか?」
ときいたんだけど、
「んー、やっぱり空気の匂いや街の音が違うとこですかね。」
と答えていた。僕はもっと深くてカッコいい答えが来るのかなと期待していたけど、オノシンジの事を思い出して納得した。その人は、その音や臭いの違いを感じるためにだけでも海外に出るべきだ、とも言っていて、なるほどなあと思った。その国の宗教とか政治とか思想とは関係のない、最初に肌で感じるものが空気だもんね。数字や文字では表せないが、1番確かなものかも知れない。